作業療法士とは

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作業療法士(Occupational Therapist, OT)は、医療・福祉・教育・労働の現場で、人が「自分らしく生きること」と「日々の作業」を結びつける支援を行う国家資格です。リハビリ職のひとつではありますが、単に身体機能や精神機能を回復させる、あるいは発達や老年期にかかわるだけの職業ではありません。「人が何をして生きていきたいのか」「その作業がその人にとってどんな意味を持つのか」を一緒に問い直し、構造として支える仕事です。

ビカミングワークスは就労継続支援B型事業所として、利用者さん一人ひとりの「働く」を支援していますが、その背景には作業療法の理論と哲学があります。このページでは、私たちが現場で大切にしている6つの視点を紹介します。記事は順次公開していきますので、随時更新を見ていただければ嬉しいです。

作業療法における「作業」とは?

「作業」と聞くと、機械的・反復的な労働をイメージするかもしれません。しかし作業療法では「作業」をもっと広く、深く捉えます。料理をすること、誰かと話すこと、本を読むこと、仕事をすること、すべてが「作業」です。そして、その作業が「その人にとって意味を持つかどうか」が支援の出発点になります。

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人と作業と環境 — PEOモデルとは?

人(Person)、作業(Occupation)、環境(Environment)の3つの要素がどう相互作用するかを描いたフレームワークがPEOモデルです。「できない」を本人のせいにせず、作業と環境を含めて見直すことで、新たな選択肢が生まれます。就労支援の場面でも、本人を変えようとするのではなく、作業の設計や環境の調整を先に考えることが、回復と継続の鍵になります。

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体験の本質を捉える — 現象学とは?

現象学は、ドイツの哲学者フッサールに始まる思想で、「人が世界をどう体験しているか」を出発点にする学問です。診断名や評価スコアの前に、その人が今どんな世界を見ているか・感じているかに立ち止まる。作業療法における現象学は、支援者の「分かったつもり」を解除し、本人の体験そのものに開かれていくための姿勢を与えてくれます。

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関係性のなかで意味は変わる — 構造構成主義とは?

構造構成主義は、現代日本の哲学者・西條剛央が体系化した思想で、「ものごとの構造は固定されたものではなく、関係性のなかで形を取り続ける」という見方を提示します。福祉・支援の現場では、利用者・支援者・制度・地域社会というあらゆる関係性が変形しつづける構造として現場を捉える助けになります。「自由とは、構造から抜け出すことではなく、構造が固定されておらず、関係の中で変形し続けることである」という前提が、私たちの支援観の土台にあります。

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「いま、ここ」に戻る — マインドフルネスとは?

マインドフルネスは「いま、この瞬間に意識を向ける」実践です。慌ただしい日常や、過去・未来への思考に飲み込まれそうなとき、自分の感覚と作業に「いま、ここ」で向き合い直すための態度として、作業療法でも重視されます。利用者さんが自分のペースを取り戻すための、控えめだけれど大切な技法です。

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こころの不調と作業 — 精神科作業療法とは?

精神科領域における作業療法は、うつ・不安・統合失調症など、こころの不調を抱える方の「日常を取り戻す」支援を担います。薬や面接だけでは届きにくい「やってみる」「続けてみる」のプロセスを通じて、回復のかたちを共に探っていきます。ビカミングワークスの利用者さんの中にも、精神疾患と付き合いながら働き続けている方が多くいます。

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現場でどう使っているか — ビカミングワークスの実践

これら6つの視点は、机上の理論ではなく、ビカミングワークスの日々の支援に織り込まれています。利用者さんが「今日どんな作業をしたいか」を選ぶ場面、「うまくいかなかった」と感じる場面、「やってよかった」と笑う場面。そのひとつひとつに、上記の理論と哲学が静かに働いています。

世界は自分が必死にならなくても回ります。私たちは利用者さんに「がんばれ」と急かすのではなく、その人なりのリズムと意味で作業に関わることを大切にしています。「何事もなるようになる」という構えで、利用者さんと一緒に、それぞれの「働く」を形にしていけたらと思います。

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